「自分のために頑張れ!」本当にそれでいいのか?〜スポーツ現場で感じること〜

スポーツチームでチーム専属トレーナー(AT・SC・鍼灸師)として活動しております、中谷大志です。

チームトレーナーとして日々帯同していると、選手や私自身を含めたスタッフの”モチベーションの波”というものを感じることが多々あります。

特に、高い目標設定をしている(求められている)チームになればなるほど、そういった感情のアップダウンがあるように感じます。

そういった過程があるからこそ、その目標を達成したときの、

「何にも変え難い、込み上げてくるモノ」 を感じられるわけです。

特にチームや、選手個人の状態が良い時は、精神状態も良いことがほとんどでしょう。

反対に、チームや、個人の結果が出ない時、

個人的な怪我やチーム事情などで自分のイメージ通りに進まない時、

そういった時に、モチベーション(意欲)が上がってこない状態に陥ることがあります。

ヒトが行うスポーツですので、そういった感情の起伏が全て悪ではありませんし、

「喜怒哀楽」その時の感情を包み隠さず表現することが、チームやその選手にとってプラスに転じることもあります。

原因はともあれ、少し雰囲気が暗い時(落ちている時)に励ましの言葉として、よく耳にするのが、

『自分のために頑張れ!』

今、読んでくださってる皆様は、言われたことや言ったことはありませんか?(^_^)

『自分のため』とは、、

「周りを気にせずに、、」

「自分を信じて、、」

「我慢すれば自分に良いことあるから、、」

いろんな『自分のため』があると思います。

ここで共通するのが、モチベーションを上げるために自分にやる気のベクトルを向ける(向けようとする)こと。

スポーツ現場で働いていて、こういった場面に遭遇することは大なり小なり、すごく頻繁にあります。

その際にたびたび感じることが今記事の本題です。

※あくまでも、個人の見解ですので見解ですので、これが全て正しいといった内容ではありません

もう一度繰り返しますが、、

『自分のために頑張る』

実際にシーズンを消化していく中で、このモチベーションだけでは限界があります。

さらに、これが過剰になると組織として上手く機能しないようにも感じます。

というのも、

例えトップアスリートと言えど、ひとりの人間です。

必ずどこかに「弱さ」を持っていると思います。

特に物事が上手くいかず、少し精神的に落ちている状態の時は、その”弱さ”が前面に出ている状態ともいえます。

そういった時に、『自分のために頑張れ!』で本当にいいのか?ということです。

そういう時こそ、感情のベクトルや視野を外側(周り)に向けることも大事だと思います。

つまり、

『誰かのために頑張る』

ことです。

自分のためということは、一見すると、

「自分に厳しく、弱い自分と戦っている」といったストイックな雰囲気のように感じます。

自分のためだけに頑張っている場合、もしもそこから目を逸らした時、「自分に返ってくるだけ(自己責任)」というような ”逃げ道” が生まれます。

「別に人に迷惑かけてねーし!」ってやつに近い!?

そういう場合に良く聞くのが「運が悪かった」「やれることはやった」という少し”仕方ない感”がみえる言葉。

悪く言ってしまえば、「言い訳」です。

自分だけのために、物事を解決しようとすると、「誰も関わっていない」という感情から色んなそれっぽい「言い訳」を探してしまいます。

それが、誰しもが持っている ”弱さ” だと私は思っています。

個人の言い訳で終わればまだ良いかもしれませんが、他人のせいにしてしまうような ”みにくい言葉” を吐いてしまったりすることも時にはあるかもしれません。

トップアスリートは結果を求められる以上、

そのような感情に押しつぶされそうになっても諦めずに跳ね返し、

プラスに転じていかなければ、生き残れません。

それは共に戦う、チームスタッフも一緒です。

自分の出世ためや、自分の立ち位置のためだけに仕事をしていると結果が出ない時に、口では「私の責任です」とは言っていても、「選手が機能しなかった」「俺は練習をしっかりやらせたのに、、」と心のどこかで ”逃げ道(言い訳)”がよぎっているのではないでしょうか?

自分が上手くいかない時、投げ出したくなるようなきつい時、

そんな時こそ、自分の活躍してる姿や逃げずに戦っている姿を見て、

「同じように心を動かしてくれる人」

(格好つけてますが応援してくれる人の事です^^;)

その人のことを考えて自分を見直して欲しいと思います。

家族、親戚、嫁(旦那)、彼女(彼氏)、地元のツレ、高校大学の同級生、先輩後輩、お世話になった(なっている)指導者、その他サポートしてくれている方々、、、

普段、自分が力を借りている人を思い浮かべて書き出してみて下さい。

きっと、意外と多いことに「ハッ」とすると思います。

上手くいかない時、いまいち気分が乗らない時こそ、

チームや個人の活躍を自分のことのように喜んで、自分のことのように悔しがってくれている人のことを大切にして欲しいと感じます。

そうすれば、早い段階で「自分ためだけではない」ことに気づけると思います。

その人達を喜ばせたい、報われて欲しいという想いを持てれば、”逃げ道” を探している暇なんかなくなります。

我々トレーナーという立場の人間も、自分のためだけに頑張っているようでは、

シーズンの中で何度となく訪れる「きつい時期」を乗り越えようとした時に、

”自分の地位”を守ったり、”自分にとって無難な道”を選んだり、、、

結果として選手やチームに不信感を与えることに繋がりかねません。

トレーナーとして、チームや選手の成長のために「自分がやるべきこと」を見定められる目が必要だと思います。

それを経てトレーナーとしての評価を頂き、自分の立ち位置が少しづつ確立される。

これが正しい流れのように感じています。

自分の”地位名声”だけにとらわれているとその順番がおかしいことになるはずです。

繰り返しになりますが、人間には”弱さ”が必ずあります。

(きっと同じ人間と信じ難いオオタニサンでも、、、)

そんな時には、”自分のために頑張る”よりも”誰かのために頑張る” 方が数倍のエネルギーが湧いてくると思います!

自分が上手くなること、自分が強くなること、

”自分の成長”だけを考えていればいいのか?

その「自分の成長の先に誰の何があるか」までを考えるか?

あの人を喜ばせたい!!

あの人に光を浴びせたい!!

あの人と一緒に達成感を分かち合いたい!!

野球であれば、、

なんとしてもピッチャーを助けたい!

打者がくれた点を何がなんでも守りたい!

自分がその課題を乗り越えた(成長した)先に「誰の何があるか」をイメージすれば、

『誰かのために頑張る』、その『誰か』が見えてくると思います。

よく、アスリートとして大成する選手は「自分を持ってる」だとか「自己中心的なぐらいじゃないとやっていけない」と言うようなニュアンスの言葉を耳にしますが、

それと「自分のことだけ考えればOK」というのは、また別の話だと思います。

何かに悩んだり、気分が乗らなかったり、

「なんで俺は(私は)今これやってるんやろ?」

と感じる時は一度立ち止まって、一歩引いて、

「誰のために、何のために頑張っているのか?」

頭の整理をしてみて下さい(^^)

ある日突然考えた、どうして俺は頑張ってるんだろう?家族のため?自分のため?

こんな歌ありましたね、、、笑

(書きながら脳内にトータス松本の声が響きました^^;)

以上、”圧倒的” 個人の見解でした。

「またなんかゆーとるな」ぐらいで流してもらえれば幸いです。。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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