「怪我予防のためにできることは?」という質問(その前に少し言わせて、、)

チーム専属のトレーナーとして活動しております、中谷大志(AT・SC・鍼灸師)です。

今回は先日の当ブログ記事にご質問頂いた、内容をそのままタイトルとして使わせていただきました。

「疲労回復や怪我予防のためにできることはありますか?」

まず、これを読んでくださっている、アスリート自身、指導者、トレーナー関係、アスリートを支えるパートナー、ジュニアアスリートを支える親御さん、スポーツには関わっていないが興味がある方、

それぞれの立場から考えて、どういった回答が思い浮かびますか?

(まず、自分で考えるという一歩目を出して欲しい)

今回だけに限らず、このような質問は多くいただきます。

例えば、、

パワーをつけるにはどうすればいいですか?

野球に必要なトレーニングはありますか?

腰痛には何をすれば良いですか?

トレーナーに必要な勉強はなんですか?

などなど。

共通して短文ですね、、笑

私自身、各種SNSのDMなどもオープンにしており、できる限り丁寧に分かりやすく回答・解説させて頂いているつもりです。

質問をして頂くこと自体は非常に嬉しいことであり、質問が浮かぶことは非常に大事なことだと思います。

ただし、せっかく貴重なやりとりをさせて頂く上で、その中身を両者にとってより良いものにするためにはもう少し質問内容を掘り下げて欲しいと感じるのも本音です。。

これは、スポーツ現場であれば、アスリートが指導者やトレーナー、分析、栄養士などの各種 ”専門家”と言われれる人に対しての質問の仕方でも同様です。

もっと言えば、

スポーツ現場じゃない、日常でも同じです。

例えば、、

家電量販店で「冷蔵庫」を買う際、

(まずは店員さん目線で考えてみて下さい)

「すみません、

 何か良い冷蔵庫ありますか?」

何て答えるか、迷いませんか?

もちろん店員さん(専門家)は冷蔵庫に関しての知識は半端ないでしょう。

専門家はある程度でも知識があるがゆえに、質問側の情報量が少なく過ぎると”どこからどこまでを求めているのかが分からず、結局は当たり障りのない回答をせざるを得ません。

質問する側にとってその専門家から有益な情報を引き出すためには、もう少し、自己分析や具体的な情報など、自身の考えや現状を伝えることが必要だと感じます。

「すみません、

 何か良い冷蔵庫ありますか?」

おそらくこう聞かれた店員さんの頭には、、

良い冷蔵庫とは、、、?

  • たくさん入り、引き出しなどが豊富?
  • 氷がすぐできるなどの冷やす機能が高い
  • サイズは小さいが機能は劣らずコスパ◎
  • 両側から開けられたり設置場所に困らない
  • 安心安全の日本製で最新型である
  • 最低限の機能でとにかく安い
  • 今、売り上げがトップのモデル

など、

「この人にとって「良い冷蔵庫」って一体、何やねん」

といったことになるのではないでしょうか?

もちろん、販売店であれば、その辺りを掘り下げてくれる親切で優秀なセールスマンがほとんどですが、

次のお客さんを待たせている人気量販店などであれば、万人ウケするような「無難」な商品を紹介されて接客終了なんてこともあるかも知れません。

せっかく詳しい人に質問をするのに非常にもったいないと思いませんか?

「すみません、一人暮らし用の冷蔵庫を3万円前後で探しているのですが、良いものはありますか?」

と少し自分の現状や求めているものの情報を足すだけで、質問される側の答えやすさは変わると思います。

先程のなら無難な商品を紹介されて終わったところが、

今まで目についていなかった”ドンピシャ”な商品を紹介して頂けたり、

「一人暮らし」といった新生活などを察知してもらって ”値引き” や ”セット価格” なんかの嬉しい提案も頂けるかも知れません(^ ^)

話を本題に戻します!!

何が伝えたいかと言いますと、、

今回の質問の例、

「疲労回復・怪我予防でできることは何か?」

これは「何か良い冷蔵庫はないか?」と同じな気がしませんか?(^_^;)

こちらとしてはこの答えに対しての回答の質を上げて、より良いものを提供するためには、

  • 年齢、性別
  • 競技種目、競技年数
  • 過去、現在の怪我歴
  • 今、自身が取り組んでいること
  • それに対しての悩みや疑問

↑これぐらいの情報は最低限欲しいかな〜と思います。

これを踏まえると、、

高校野球部2年投手をしています、里中サトル(男)と申します。

中学生2年の時に一度、腰を痛めて分離症と診断されました。

最近また痛みが出てきて、下半身のストレッチ腹筋を意識的にやっているのですが、

あまり改善されません、何か他にできるとはあるでしょうか?」

これぐらいの情報量があると(↑はだいぶ意識して書きましたが。笑)、質問を頂いた側も、

→ 下半身や体幹のエクササイズ種目内容の見直し

→ 胸郭周りのエクササイズの追加を提案

→ その他の練習量や練習方法でトリガーとなっている要因はないか

→ 疲労感が強いのであれば、栄養、睡眠などグラウンド外の意識はどうか

など、質問者の方がより求めてる回答に近づけると思います。

ですので、冒頭で述べたように、

・少しで良いから自己分析をしてまずは自分の取り組みや考えを見直すこと

・見直した上で、その情報を可能な限り具体的に質問する相手に伝えること

この過程が省略されていて、情報が少ないと、

今回、頂いた質問でいえば、

「疲労を感じているのであれば「食事」と「睡眠」の質をまずは見直してみましょう」

ぐらいの浅いことしか言えないですよね、、、

これはお互いの時間を割いてやり取りを行う上で、プラスにはならないと思います!

昨今、色んな情報がSNSやネット上で発信され、その道の専門家の方とオンライン上で手軽に、しかも無料で(有料もありますが)直接やりとりが出来るチャンスがゴロゴロと転がっていると思います。

それを活かすために、無料だから、顔が見えないから、身元がバレないから、と「適当」に質問などを投げかけるのではなく、機械や電波を挟んでいると言えど「ヒトとヒト」のやり取りだということを、この時代だからこそ大切にして欲しいです。

そのほうがきっと、お互いにとって有益な情報交換ができると思います(^^)

各種専門家から自分にとってプラスな情報を引き出すためにも、

「質問力」

アゲていきましょう!!(^。^)

相手の気持ちを考えること、大切ですね。

最後までお読み頂きありがとうございました。

今ブログ内容問わず、質問やご意見等ございましたらSNSなどを通して遠慮なくご連絡下さい(^ ^)!

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