アスリートのリアルな想い、それに対してチームトレーナーとしてできる事は何か?【 実際に頂いた手紙を公開 】

スポーツ現場でチームトレーナーとして働いています中谷大志(鍼灸師・AT・CSCS)です。

前回の記事では、アスリートの想いを聞きその言葉から自分のこの仕事に対するマインドを再確認させてもらいました。

その続き?と言っては何ですが、、そんな内容を今回も書いてみようと思います。

私自身、新たな視野を広げるために、2022年1月に働く場を自ら変更しました。

これが必要のある決断だったかどうかは10年後の自分に判断を委ねます

有難いことに縁があってまた、エリートスポーツ選手(スポーツを生業にしている選手)のもとで仕事ができることになりました。

その中で、「やっぱりコレは伝えていきたい」という想いが沸々と湧きあがってきています。

過去にも気合を入れて書いた記事があるので、時間がある方は是非こちらから読んで欲しい。

(長いので後日でもOKっすよ!笑)

すごくすごく要約して言うと、

「アスリート(選手)でいられる時間は限られてる!」

ってことです。

前回記事で話をした元アメフト選手のアスリートもやっぱり同じような事を言っていました。

トレーナーという立場でコレを伝えるべきかどうかは分かりませんが、伝わる関係性だと判断できれば伝えたい、そう思います。

「大志(私)には目の前の選手にそれを絶対伝えて欲しい」

”それ”とは

「ずっと選手ではいられないこと」

「今を大切にすること」

アスリート相手に仕事をしている我々や、一般企業などに勤める方々全てに通ずることかも知れませんが、同じ様な流れの中で、同じ様な生活をしていると、目の前で起きる色んなことが、当たり前になってしまって”大切な何か”を見逃してしまうことがあります。

いわゆる”流れ作業”のような感じ。

野球選手の毎日やることで言えば、

ウォーミングアップやキャッチボールなど

もっと基礎的で非常に大事なことで言えば、

食事、睡眠など

試合の結果に対してその場面で後悔したり、悔しさをあらわにする選手は良くいますが、

意外と、この辺は「流れ作業」になりがちだと感じます。

特にチーム主体で動くウォーミングアップの割合が多ければ、

いつもの動きをなんとなくこなして、なんとなく汗かいて、なんとなく息が上がって、なんとなく肩ができるぐらいのキャッチボールをする。

「毎日の積み重ね」ほど、長期で考えた時に「自分のモノ」になる方法はないと感じています。

先ほど挙げた様な、毎日やることに「目的意識」を入れ込むことで、「なんとなく流した」人との差はどんどん開きます。

(もしくは、差がある相手に対して差が縮まります)

”エリート選手”(それで飯を食ってる選手)である時間に限りがあるアスリートはこういった細かい事を疎かにしてる時間ほど勿体ないことはないと感じます。

それを、上記の過去ブログで書き殴っている、

アスリートの寿命

と表現させてもらっています。

過去在籍したチームでは、毎朝のミーティングなどで自分でも「ちょっとしつこいかな」と思うぐらい口に出して、自分の言葉で表現して伝える努力をしていました。

実際、言葉にしないと伝わらないとも多いです。その伝え方も大事ですが、、^^;

チームを離れる際に、本当にコツコツ伝え続けて良かったと想う事がありました。

名前は出しませんが、本人の許可なしで共有したいと思います!笑

その選手に別れ際、(埼玉から)大阪に帰ったら読んで下さいと手紙を頂きました。

〜以下、手紙全文〜

◯年間、お世話になりました。

大志さんと野球ができたこの◯年間、本当に楽しかったです。

大志さんとの出会いで自分の野球人生、必ず終わりが来る現役生活をどのように過ごしていくか、悔いのない終わり方を出来る日々の過ごし方を意識することができています。

入社時にはそんな考えをしたことがなく、そのまま日々を過ごしていたと思うとゾッとします。気づきを与えて下さり本当にありがとうございました。

自分自身おかげさまで◯年目を迎えることができましたが、この大好きな社会人野球の世界で1年でも長くしがみついて必死にプレーしていきます。大志さんのおかげで引退する時が来ても胸を張って終わる事ができると確信しています。

大志さんと野球ができたこの◯年間は自分の野球人生、人生において宝です。まだまだ発展途上、お互い頑張りましょう。新天地でのご活躍お祈りしています。

またいつか一緒に野球しましょう!

本当にありがとうございました。大感謝。

私はこの手紙を埼玉から大阪に移動中の車内(サービスエリア)で我慢できす封をあけて読んでしまいました。

まさかこんな内容とも思わずに軽い気持ちで「なんやなんや〜」と読んだ不意打ちもあり、

一気に目の前が見えなくなりそのSAでの休憩がすごくすごく延びてしまったのは良い思い出です(^。^)笑

この選手だけではないですが、いざチームを離れる際に選手達、スタッフの方々から嬉しい言葉を多く頂き本当に諦めずにコツコツ続ければ伝わるし、考え方は変えられる事をこちらが教えて頂きました。

アスリートの言葉はリアルです。

その中でも、この手紙の内容には伝えたかった事が、120%含まれており、

私が今後仕事を続けていくための御守りの様な存在で、この選手の言葉を借りると「宝物」です。

話を戻すと、冒頭で挙げたように、

新天地に場所を移した今、目の前にいる選手にも「もったいないなぁ」と想うことが、やはり多々あります。

ましてや、全カテゴリでみんなが目指す、憧れる世界に辿り着いた”何か”を持ったアスリートだからこそ、”ワンチャン”に懸ける想いで日々を過ごして欲しい。

また、目の前のアスリートにひとりのトレーナーとして関わる上で、気づきを与えられるように本気で努めなければいけないと思っています。常に本気。

自分の立場を優先するような感情に少しでもなった瞬間に私はスポーツ現場から退きます。

アスリートも覚悟持ってプレーしてるからこそ、年齢、成績、キャリアを問わず、誠意を持って関わらなければ想いは伝わりません。

こうやってどこかに書いたり、誰かに言ったり、と発信することは簡単ですが、

現状(リアル)は、そう簡単なことではないです。

それが、現場に立つ醍醐味でもありますが!!

最後までお読み頂きありがとうございました。

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