「野球に必要なトレーニングって何?」と、よく聞かれるので今一度、自分の考えを再考してみた

スポーツ現場でチームトレーナーとして働いています、中谷大志(鍼灸師・AT・CSCS)です。

お陰様で?ときど〜〜きですが、SNSや紹介などで勤めているチーム以外のアスリートや指導者の方などから質問を頂くこともあり、嬉しい反面、「適当な事いわれへんな〜」と身の引き締まる想いです。

私自身、個人で契約する形態(パーソナルなど)は現段階でやっていませんが、将来的にはカタチにしたいと想っています。その際に、どういった形態が自分にとって良いのか?また、相手のニーズに合うのか?を頂く質問やご相談内容から吟味し、イメージを膨らませている所存です。

(やっぱり育成年代のサポートがしてみたいな〜)

つい先日も同級生の繋がりでこの夏で高校野球生活を終えた球児のステップアップの相談に乗らせて頂きました。

基本的に、DMやLINEなどのオンラインで出来る限り受け答えさせていただいていますが、実際に足を運んで会いに来てもらったことに情熱を感じました。

こちらがワクワクしますね!私自身もとても刺激になります。

オンラインで何でも済ませられる時代だからこそ、オフラインの大切さを感じた瞬間でした。

そんな、話はさておき、、

よくある質問に「野球のトレーニング」「野球に必要なエクササイズ」が知りたいと。

→ 私自身が現在、野球チームで仕事をしているから野球案件が多い

SNS上でも「野球トレーニング」「サッカートレーニング」などの競技に特化?したトレーニング方法や、セルフケア方法が謳われてUPされているのを拝見します。

決してそれを否定しようという内容ではございませんという事を前置きに、私の考えを述べていきたいと思います。

少し話が逸れますが、そもそも私自身は「野球のトレーナー(野球専門トレーナー)」になりたいと思ってこの仕事を選んだわけではなく、アスリートの伴走者になれるような仕事がしたいと思って「トレーナー」という仕事を選びました。

たまたま、競技経験があった野球というスポーツの仕事に現在は縁が多いだけで、仮に明日「アメフトチームの仕事に行ってくれ」と言われた時に、「はい!」と答えられる存在でありたいという想いは強く持ち続けています。

もちろん、その競技によって競技特性というものがありますので、準備や経験値が必要なのは承知の上での話です。

ですので、専門家としては「野球選手だから」とか「自分が野球経験者だから」というメガネもかけての指導は避けるように意識しています。

というのも、野球に限らず、競技スキルを教えるという行為はトップレベルに行けば行くほどとんでもなく繊細で、自分が経験した事ない境地で起こる感覚の世界なので教える自身がありません。というのが本音です。。

ですので、身体の仕組みや、基本動作、その刺激によって起こり得る反応を専門として勉強してそれをベースにアスリートと向き合います。その結果が、当該選手の持つ感覚や競技スキルアップのきっかけになれば良いという考えです。

話をグイッと戻します。

ですので、私の頭の中で「野球専門トレーニング」「野球のためのエクササイズ」を考えようとしてメニュー作成や、治療、リコンディショニングのエクササイズを処方することはありません。

ヒトの身体の機能をベースにそのヒトに起きているエラーや、足りないであろう要素を考慮してメニューを処方します。

もちろんその上で、競技特性として、よく使う関節や筋肉=負担のかかる部位、偏りが起きやすい部位が現れるので、そこを手厚くカバーするのは必要不可欠です。

その順序が逆転して、野球の動きに近づけようとしすぎると、、

一見、「すごい効果(意味)ありそう」「野球の動きに近いしなんか良さよう」と感じるかも知れません。

冷静に考えて見て下さい。

スキル動作の一部を切り取ったようなエクササイズや、スキル動作に負荷をかけたようなトレーニングに時間をかけるなら、実際にその競技のスキル練習をした方が上手くなると思います。

トレーニングはそのスキル練習では補いきれないような負荷や違う角度からのアプローチができることにメリットがあると感じています。

ですので、〇〇専門トレーニングというように競技に近づけすぎてしまうと、スキルもフィジカルも、結局どっちも大きな効果を得られないといったことが起こりかねません。

貴重な選手生命、アスリートである時間をどう使うかは非常に大事な選択になるので、情報が溢れ返った今だからこそ、時にはシンプルに考えることも大事だと思います。

現役生活を後悔しないように、一日一日を大切に過ごしてきましょう。

SNS映えしないエクササイズはすぐにスクロールされ、現場では飽きられがちですが、私自身もトレーナー(伴走者)として少しでも選手にとってプラスの存在になれるように、努めていきたいと思います。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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