チームトレーナーがスポーツ現場で再確認した ”〇〇〇”の大切さ

スポーツチームで専属トレーナーとして活動(AT・SC・鍼灸)をしております中谷大志です。

東京2020オリンピックでは、多くの競技アスリート、それを取り巻く環境にすごく心を動かされました。

感情を動かされると書いて「感動」まさにその通りでした(語源は合ってるか知らんけど、、、)

関係者でも何でもない競技でさえ、涙が出そうになるほど感情移入してしまいました。笑

勝つことがアスリートにとって報われる瞬間ではありますが、勝負をかけた結果の失敗や敗戦もあり、4年+1年の過程を結果に繋げられなかった残酷を感じるとと同時に、色んなものを背負って果敢にチャレンジした姿もとても格好良くまた感動しました。

オリンピック熱はさておき、、、

今回は

“実践力”

ということにフォーカスしたいと思います。

一言に”実践力”と言っても範囲が広すぎるのでここでは、

”実践力”=やってみること、それを自ら追求すること

とします。

この大切さを初めて感じたのは、トレーナーを目指して通った専門学生時代の「インターンシップ」でした。

私は在学中、実業団アメリカンフットボールチームで約3年間ほど学ばせていただきました。

そこで痛感したのは、机上で学ぶ知識と現場で実際に行うことのギャップです。

学校の授業で学ぶ知識や基礎とされる生徒同士でおこなう実技などの成績は悪くなく、

「早く現場に出たい!」「スポーツ選手をサポートしたい!」

と、充実感の様なものさえ感じていました。

そんな中、いざ現場でのインターンが始まると、教科書通りにいくことなどほとんどなく、めちゃくちゃ焦ったのを昨日のことの様に覚えています。^^;

『机上の空論』という言葉がありますが、決して学校で学ぶ基礎知識が役に立たないわけではなく、基礎があるからこそ種々の専門性が伸びると思っていますが、それだけでは(知ってるだけ)ではダメだということです。

これは筆記テストで満点をとってもそれを現場でいざ”実践”できるかどうか、目の前のイレギュラーな問題に対応できるかといった点です。

この点に、気づくためには間違いなく実際に「やってみること」以外に方法はないと思います。

頭でイメージ(理解)した上で、やってみて気づくことが、自分の現状であり、現場のリアルだということ。

それを気づいてから、私自身の”学ぶこと”に対する矢印が反対になった感覚がありました。

気づく前の感覚

→スポーツ現場で起こりうる様々な事を学んでそれを実践する

気づいた後の感覚

→現場で起こった問題を解決するために学ぶ、経験のない事柄に関しては現場で実際に起こった場合にどうするかをイメージしながら学ぶ

勉強している内容や、筆記テストとして出された際の点数は両者で同じだと思いますが、

考え方ひとつで中身(頭への入り方)が全く持って変わりました。

と、同時に初期に感じた現場での焦りや不安もなくなり徐々に落ち着いて対応できるようになっていきました。

とはいえ当時は、へっぽこ専門学生ですから、毎日何かできないことがあり悔しい思いをする日々でした、、(^_^;)

そのように、学校で学んだ基礎や自分で調べたり見たり聞いたりしたことをベースに

「やってみる」→「足りない(できない)ことに気づく」→「それを追求する」→「またやってみる」

この繰り返しこそが

”実践力”

だと感じています。

今、スマートフォン、パソコンで調べれば

「〇〇を鍛えるトレーニング」

「〇〇を予防するトレーニング」

「〇〇に特化したトレーニング」

など、簡単におそらく正解に近いであろう似たような答えが山ほど出てきます。

(実際に私も少しですがアスリートに向けて発信したりしています)→ YouTubeチャンネル

ただ、それにたどり着く過程に先ほど挙げた、”実践力”が加えられなければ「知ってるだけ」でいわゆる『机上の空論』や『頭でっかち』に近いものになるでしょう。

そのような事を最近、スポーツ現場で仕事をしていて再確認しています。

ここ10年?ぐらいで、練習ドリル・トレーニング方法、それに伴った練習道具・トレーニング器具、セルフケア用品、サプリメントなど、アスリートにとって色んな情報が手に入り、実際にお手頃な価格で手に入れられるものも急増しています。

つまり、正解に近そうなものが簡単に手に入るようになり、それをやる事が目的になってしまっている傾向があります。

アスリートにとってそれらの方法を「知っているだけ」ではなく、いざ試合(プレー)した時にどうか?というところにしっかりと目的意識を置い欲しいと感じています。

そういった数々の情報から得た練習などで取り組んでいることを、実際に試合や試合形式の練習などでやってみること、

つまり、”実践力”です。

そこでやってみて、感じた事を得れるからこそ、さらに追求する、またやってみる。

ここの部分が抜けているときは、なかなか結果に繋がらなかったり、追求せずにすぐに違うことに目移りしてしまう、、

そのような光景を目にするたびにすごくもったいないなぁという感情が生まれます。。

私が学生時代に経験して気づけた時(前述)のように、考え方の矢印が実践することの方に向く事ができれば、同じような練習やトレーニング方法でも中身が違う質の高いものになると感じます。

「やってみる」→「足りない(できない)ことに気づく」→「それを追求する」→「またやってみる」

これを繰り返さなければ、辿り着けないマインドではありますが、その場、その時で変化する現場のリアルに、落ち着いて対応するためには必要なマインドだと思います。

野球であれば、常にド真ん中や狙っている球種やコースに相手投手が投げてくれたり、ここに投げれば打たれない、150km/h投げれば絶対に打者を抑えられるとは限らないという事です。

基礎の力としてそれらをレベルアップする事、またそれらの方法はもちろん大切なことですが、そこが目的では”実践力”に欠けているといえます。

トレーナーであれば、現場での環境や選手に対してベストな対応や判断がいかにできるか、

アスリートであれば、その環境や対戦相手に対してベストパフォーマンスをいかに発揮できるか、

そのための最高の準備をチーム単位、個人単位で取り組む事ができれば、

実践力のある、強い集団

に近づけるのではないでしょうか。

そんな事を感じたのでザッと書きおこしてみましたが皆さんは”考え方がハマった瞬間”や”気付かされたような経験”はありますか?

意外と実践力というものはアスリート以外の方にとっても必要なモノだと実際にこれを書いていて感じました(^_^)

学生時代のマインドの話は”経験”というテーマで以前に投稿していますので興味ある方、まだ読んでない方は是非!

(だいぶへそ曲がってます。。笑)

最後までお読み頂きありがとうございました。

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