スポーツ現場でチームトレーナーとして働いています、中谷大志(鍼灸師・AT・CSCS)です。
この記事は私の考えであり、全ての人がこの考えに当てはまるということではないことを先に伝えておきます。
いわゆる”エリートアスリート”の寿命に関して現場で選手と直接関わるトレーナーとして、どういった考えを持っているか?その辺りを少し、、、
ここでいう、エリートアスリートとは「スポーツが認められて生活をしている人」とします。学生アスリートの中でもスポーツ推薦で進路が決まった選手は「学校生活」をスポーツで認められて送っているのでこの部類に入れます。
企業スポーツ(社会人)選手も仕事ありきの生活ではありますが、その企業にスポーツが認められて採用され入社したのであれば、現役選手である以上「スポーツが仕事(スポーツも仕事)」と言えるでしょう。
私は、現在野球というスポーツにたずさわっているので、野球に絞って話を進めていきます。
野球の場合、、、
トップはプロ野球(NPB)であり、レベル分けは難しいですが、独立リーグ、社会人企業チーム、クラブチーム、大学野球、高校野球、その他(準硬式、軟式、ソフトボール)などからそれぞれプロ野球を目指す、もしくは社会人選手として続けるような形です。
学生野球卒業後現役を続けるとすれば、プロ、もしくは独立リーグや社会人野球というカテゴリで続けるというかたちになります。
続けようと思えば続けられる環境であるチームは今回の話とは少し変わってくるので置いておきます。
エリートアスリートはチームに必要と評価されることで現役生活を続けることができます。
現在帯同チーム(社会人企業)は野球部として採用できる上限人数が決まっており、学生野球でプロに届かず社会人からドラフト指名を夢見る選手や、チームの戦力として必要と評価され入社する選手など、いずれにしろ数名が毎年入ってきます。
入ってくるということは、毎年、数名の選手が引退(厳しく言えば戦力外)を余儀なくされるということでもあります。
逆に、大学野球から企業チームに採用されなければ、独立リーグやクラブチームから次のステージへ目指すか野球に区切りをつけて一般就職をすることになります。(初めから企業ではなく独立リーグ志望の選手もいます)
だらだらと、書いていしまいましたが、最終的に長くエリートアスリートとして野球を続けられる選手はごく一部であり、長く続ける条件は以下の通りです。
- プロ野球選手になって活躍し続ける
- 企業チームに入って活躍し続ける
- 独立リーグでプロを狙う(この場合上記2つよりも年齢の条件がシビア)
このような、カテゴリまで登りつめて、なおかつそこでチームとして年齢や期待に応じた活躍、働きをし続けなければなりません。
ここまで、登りつめるまでにクリアしなければならい壁があります。
もちろんこれらには、例外が多数あり一概には言えませんが、長く続ける選手が辿ってきたルートとして多いものを例に考えます。
- 高校推薦入学(一般入学から活躍している選手もいます)
- 大学推薦入学(高校同様例外もあり)
- ドラフト指名 or 企業チーム入社
- その後は毎年が勝負!
ちなみに私は、大学4年生になった時に自分の実力や身体を考えて、この先のレベルにいくのは厳しいと感じ、けじめをつけて現在の職業を志ました。
上記に挙げたように中学生で名前があがれば注目される高校に入れるし、そこでまた活躍できれば注目される大学に入れるし、そこで活躍すればドラフト指名や、企業からのオファーがある。社会人で活躍すればもう一度ドラフト指名のチャンスも。
もちろん、無名校から才能を見抜かれ育成入団〜トップ選手という強者もいます。
だいたいスカウトの方がリストアップしたり、選手が評価されたり内定をもらえる時期が、、
- 中学2年生 秋ごろ
- 高校2年生 秋ごろ
- 大学2年〜3年ごろ
- 社会人2年目〜3年目(高卒は3年、大卒は2年で指名解禁)
こう考えると、次のステージへ駆け上がっていくためには、、
それぞれの年代で2年間が勝負!
プロや社会人まできたら毎年が勝負!
(社会人からプロを目指すのも2年が目安だし、2年貢献できなければ戦力外もあり得る)
それを踏まえてトレーナーとして何ができるか?
身体を次のステージに向けて2年間でレベルアップさせることが大きな土台になり、その後のアスリート人生につながると考えます。
”たられば”にはなりますが、現在帯同している社会人野球のチームでこれをもう少し早い段階(学生時代や社会人1.2年目など)で意識的に取り組んでいれればまた違った野球人生になったのではないか?と感じることも、、、
もちろん正解は様々ですが、可能性として高い方を選ぶことは大切です。
では、その2年間でどれぐらい変われるのか?(とりあえず自分でやってみました)
これは、私自身が、2年弱で肉体的改造(脂肪を増やしすぎず筋肉量を増やして身体を大きくする)を試みた結果です!
決して自慢したいわけではなく、専門的知識のもと正確に行えば20代後半でもこれだけ変わるという証明です。高校生、大学生とかならもっと変わりそう、、、
(全員が全員同じような結果になるとは言えませんが)
2年間とはきっちり決めてはいませんが、指導する立場としてある程度の身体を目指してトレーニング、「自己管理することができなければ選手にアドバイスやトレーニングのプログラムデザインなどできるわけがない!」と強く思い減量ではなく増量に取り組みました。(現在ももう少し増量を続ける予定でいます)
私は、トレーニング指導やコンディショニング、治療家として働かせてもらっているのでその分野に関しては一応プロといわせて下さい。。
そういったプロの専門知識と本人の意識がマッチすれば結果に個人差は生まれても絶対に変われると思います。
野球の技術はトップレベルまできたら大きく変えるのは難しいしリスクを伴うこともあると感じます。
それに比べて身体は決して簡単ではありませんが本人の意識で絶対に変わるはずです。身体の変化により得られる違いから技術面が一気に伸びる可能性もあります。
身体を変えることに怪我などのリスクを懸念されますが、そこを間違った方向性や方法を取らないように上手く修正していくこともトレーナーであったり指導者のひとつですし、見せ所でもあります!あくまで選手自身が最終的に取り組む意識が必要です。
自分がなりたい姿、いきたいカテゴリの選手たちの身体的な平均値をクリアすること、近づけることは技術練習同様に必要度が高いように思います。
変えられるところ、レベルアップできるところに挑戦していかなければ選手として頭打ちしてしまい、年齢とともに能力が下降したり、モチベーションがコントロールできず本来の力が発揮できなかったり、、、
技術練習と並行して身体を作っていくのは厳しい、きつい、という考え方から技術を伸ばすための土台を作っていると考えれば、アスリートにとってはトレーニングも食事も睡眠も休養もすべてが技術練習なのです!
少しでも長く野球を続けたい!次のステージへ行きたい!
そういった気持ちが少しでもあるのであれば、現在のような満足に野球ができない期間があっても、オフシーズンであってもやるべきことはあります。
アスリートである以上、一般人と違うという意識を日常生活から頭の片隅に置いて欲しいと感じます。
「休みの日ぐらい」とか「息抜きもさせてくれよ〜」と言う声も聞こえてきそうですが、決して「常にストイックに全力でやれ!」とガチガチのことは言っているわけではありません。
様々なプレッシャーの中、色んな環境、期待の中、結果を求められるエリートアスリートはハードなのは近くで見て肌で感じてるつもりです。
ですので、シーズン中であっても休日のリフレッシュは大事、シーズンオフに野球から離れる期間を作ることもすごく大事で必要だと思います!
ただそこで、商売道具である身体に影響がでてしまうような「リフレッシュ方法」は見直すべきだと思います。
アスリートでいられる寿命は限られていますし、選手生命が終わってからいくらでもオールナイトで暴飲暴食できるんです。(健康上問題ない程度で(^_^;))
トレーナーという立場の私が想うことは、
貴重なアスリート人生を後悔して欲しくない!
もったいない時間を過ごして欲しくない!
つまり、アスリートは行動ひとつひとつが「アスリートの寿命」を左右しいてると言うことです。
自粛や大会中止、などで精神的にも難しい生活だからこそ、自分がアスリートとして試されている期間だと思って取り組んで欲しいです。
やる奴は、今日も変わらずにやってるはず。
こういう時こそチームの、個人の本当の強さがでるのかもしれません。
この期間(コロナ禍)にどうしても「アスリートの寿命」について考えてしまうことが多くてまとまりがないまま、殴り書きスタイルで書いてしまいました。
最後まで根気よく読んでいただいた方、感謝です。
感情のまま生きている、不器用な人間ですので私は普段からこんな感じです。笑
それもニンゲンクササさという事で、、(良いようにとらえる 笑)
いつかくる、アスリートとして区切りをつけなければいけない時に結果はどうであれ、幸せなアスリート人生だったと思えるように、今を全力で頑張ろう!
選手達が球場でプレーできる日まで、、、
STAY STRONG!!(自分自身も)
全てはアスリートのために!
※今回の進路の話などは一例で偏ったものであり、伝えたいのは「アスリートの寿命」といった部分の考え方ですので悪しからず
ただ、2年計画ぐらいで、次のレベルへ向けて進んでいくプランニングはアスリートのみならず様々な職業において大事なことじゃやいかな?と思ったり思わなかったり、、、
日々アップデードの繰り返しですね!!
では、この辺で、、
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““アスリートの寿命”〜トレーナーとして想うこと〜” に2件のコメントがあります