チームトレーナー(専門職)は自分の仕事以外の”雑務”をするべきか?

さいたま市でチーム専属アスレティックトレーナーをしております、中谷大志です。

今回のトピックスである「自分の仕事以外の雑務」という言葉のニュアンスとしてまず誤解が無いように説明しておきます。

私の場合ですと、

  • アスレティックトレーナー業務
  • ストレングス&コンディショニング業務
  • 鍼灸など治療業務、

これら以外の「誰がやっても差し支えない仕事」の事です。

ですので、選手の食事を作ったりだとか、野球の技術指導をしたりだとか他の専門職が存在する仕事はもちろんここには入りません。

例えば、、

  • チームの道具を運んだり片付けを手伝う(ボール拾いなど)
  • グランド(ベンチ)内のゴミを拾う、まとめる
  • 共同のスペースやモノを掃除、洗濯、整理する
  • 他の専門職の手伝い(できる範囲の)

分かりやすい?ところで言えばこの辺りを「誰がやっても差し支えない仕事」のことをここでは”雑務”と呼ぶことにします。

もしかすると、特に学生野球などでは上記のような雑務はチーム方針で、トレーナーやその他スタッフが行わず「選手自身にやらせる」といったルールみたいなものがあるかも知れません。

「やらせる」といった表現は個人的にBADですが、、、

私自身は現在社会人(成人)チームのトレーナーですので、できる限りそのような上から押しつける指導方法は避けるようにしています。

専門用語でいうと、「ティーチング」と「コーチング」の違いかな、、、

今回その話は置いておきましょう(^_^;)

そのような”雑務”を私自身は率先してやるようにしています。

むしろ、選手や他のスタッフよりも先に動けるように意識・準備をしています。

なぜそこまでやるのか?

トレーナーの仕事は疎かにならないのか?

もちろん、本来やるべきことをほったらかしてまでそのような事はできません。もしそういった場合でも気づくのは私が最初で誰かに「あれ、やっとこうか!」と促すようにしています。

正直、こういった雑務は心の隅に「面倒くさいなぁ」という気持ちがあるのは正直なところです。さすがにピカピカの澄みきった心で「全て僕がやります!」とは言えないですね!笑

しかし、その「人が嫌がる、ちょっと面倒くさい」こと、という雑務が重要で、それに対して行動できるか一歩目が出るかどうかを私の中で大切にしています。

簡単にいうと「誰かやるやろう」”人任せ”にするのが自分の中で気持ち悪いということ。

結局誰かがやるなら、自分がやれば他の人のストレスが減りますが、人任せにしてしまうとそれが、誰かのストレスになります。

それを自分ばかり損してる、、と思ってしまう人は正直言ってトレーナーや専門職として「人に影響を与える仕事」はできないと感じます。

それがアスリートであってもチームスポーツであるならそこで気づいて動ける選手が多いほど細かいところで隙のないチームになるのかな?と感じます。

その、自分の仕事じゃない事に対して誰よりも率先して動いている事を意識してやっていれば、それが自分の中での当たり前になり、それも含めて自分のやるべき事になっていきます。

そして、その姿を見てくれている人は見てくれています。

見てくれている人、気づいてくれている人の多くは、自分が困った時の協力者になってくれるはずです。

「いつもこれだけやってくれてるから」と助けてくれる可能性が高い。

もちろん、そればっかりを狙って雑務をやると、おそらく行動がおかしくなりますのでこれはあくまでも結果としての話です。

何より「周りの人よりそういう点にいち早く気づく」事は意外と慣れていない人にとっては難しい事かも知れません。

私自身も、高校の寮生活であったり、大学生時代のアルバイト、専門学生時代のアメフトチームのインターンを通じて養われたのかなと今になって思います。

アルバイトにしても、インターンにしても最初は何もできない中で、与えられた雑務に対しての反応の速さや、2回目以降は言われる前にやっておくなどの意識で「お前、気が利くな〜」とまずはそこで認めてもらうことから「またアイツにお願いしようか〜」と、もうひとつ上のレベルの要求をもらえることもあります。

その繰り返しが信頼関係に繋がっていくはずです。

また、何より、そう言った”察知能力”のような”気づきのアンテナ”を常に張りめぐらせておく事がトレーナーとしての業務に100%繋がります。

視野を広げてよく観察する事、普段との違いに気づく事、気づいてすぐに行動に移す事、これら専門知識を活かすために必要な事が「自分の仕事以外の雑務」に詰め込まれていると感じます。

以前にも『気づく力』に関して怪我予防を絡めて記事を書いていますのでそちらも是非ご覧下さい。

気づく力、気づいて一歩を出すことの大切さを書いた記事

良くも悪くも、私の性格上、少々世話好きでどうせやるならとことん完璧にやりたくなるタイプなので、今回の表現としては大げさに思われるかも知れませんが、私がもし教育する立場の際には”雑務”を率先してこなせるかどうかというところで専門力があるかどうか以前に評価すると思います。(偉そうにすみません^^;)

長い研修期間のある専門職の方や、学生や新入社員などに教育する立場についておられる方にとっては共感して頂ける内容ではないでしょうか?

思い込みかな?(^^;;

では、この辺で!

最後まで読んで頂きありがとうございました!

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